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散々迷った挙句、ギャグを少し増やしたのがこちらです。
~Present for you~
「ジェリーさん、ジェリーさんっ!!」
「あら?アレン君。どうしたのよ、そんなに急いで?」
ジェリーの元へ駆け寄ったアレンは、肩で息をしていた。
「僕にっ・・・蕎麦の作り方を教えて下さい!!」
「・・・ええええええええええええ?!」
―事の発端は。
「神田って、アレン君に少し冷たすぎると思わない?」
「は?」
リナリーは、雑誌を読んでいた手を止め、じっとアレンを見つめ始めた。
「だから、神田はもうちょっとアレン君に優しくてもいいと思うのよ!!」
最初よりも少し声を荒げている所から、大分興奮しているのだろう。
バンッと勢いよく叩いた机が悲鳴を上げている。
「リナリー落ち着くさっ!いきなりどうした?」
ラビが必死にリナリーをなだめる。
「だって、神田ったら、(ホントはアレン君がかわいくて仕方が無いくせ
に)まだアレン君をモヤシって呼んでるのよ!愛が無いわ!
それに、喋り方も命令口調だし!
アレン君に意地悪ばっかりしてるじゃない!
ツンデレだか何だか知らないけど、神田はアレン君に冷たすぎるわ!
『アレン・ウォーカーを守り隊』会員番号1兼リーダーの私はそれが許せ
ないのよ!」
「いつの間にそんなモン作ったんだよ・・・・」
「ちなみにラビは会員番号2ね。」
「へ?!」
リナリーは、ラビにさわやかな笑顔で会員証を渡す。
ラビは裏面に記載された<入会費30$>というのを見て、そんなぁ~!!と嘆き倒れた。
「あの、別に守ってもらわなくても・・・・。僕は男なんだし・・・。」
「甘いわ!アレン君はかわいいのよ?性別を越えた愛が存在するのをアレン君は知っているでしょ?」
「・・・え・・・まぁ・・・・///」
「私は考えたわ!どうすれば神田がアレン君に優しくしてくれるか・・・。
そして行き着いたのがこれよ!」
バッ!とアレンの目の前に差し出したのはさっきまでリナリーが読んでいた
雑誌。
記事の見出しは
『恋人との甘いひと時を過ごすには?』
と書いてある。
いくつかある項目の一つに赤いペンでアンダーラインが引いてあった。
それは
『素っ気ない彼をおとしちゃえ☆無敵のプレゼント大作戦~♪』
という物だった。
額を寄せて見ていたラビとアレンは、見事な足ずっこけを披露することとな
った。
「二人とも上手ね、足ずっこけ。芸人に向いてるんじゃない?」
「そ、そうですか・・・?」
「アレン、ツッコミどころはそこじゃないさ・・・。っていうか、何この記事。」
「素っ気無い男性こそ、プレゼントに弱いものなのよ。
ラビだって、好きな子からプレゼント貰ったら嬉しいでしょ?」
「そりゃ、まぁ・・・。」
「あの神田がそんなことされたらどうなると思う?
可愛いアレン君にきゅ~んときてメロメロ~vvになるに決まってるじゃない。むしろならなかったら私がぶっ飛ばす。」
リナリーの影には三角の角と尻尾が生えていた。
「リナリーが黒いさ・・・」
「それはいいとして、一体神田に何をあげるんですか?」
三人ともう~んと唸って、3分ぐらい経っただろうか。リナリーがいきなり
爆弾を投下した。
「『プレゼントはわ・た・しvv』みたいな。」
「「えええええええええええええええええええええええええええ?!」」
「いや、一番破壊力があるのはやっぱりコレかな、と思って。」
「プレゼントに破壊力は必要ないさ!」
「というか、どうしてその答に行き着くんですか!!」
けろりと言うリナリーにアレンとラビが食いつく。
リナリーは雑誌のコーナーを見たときからコレを考えていたのだが(笑)。
「というか、ユウならそのままアレンを食っちゃうなぶほっ!!」
アレンがラビの右頬を思いっきり裏拳で殴った。死角を突いた的確な攻撃である。
「ダメ?じゃぁ・・・神田の好きなもの・・・ねぇ・・・」
「神田は物を欲しがるタイプじゃないですし・・・」
「う~ん・・・」
三人が一斉にはっとなる。
どうやら三人とも同じ答に行き着いたようだ。
「「「蕎麦!!」」」
「・・・と、いうわけです。」
「へぇ・・・健気ねぇ・・・。」
えへへと笑うアレンを見てジェリーは微笑ましくも神田が羨ましくなった。
「(こんな可愛い子にアタックされて・・・羨ましいわねぇ。)」
「でも僕・・・料理なんて全然やったことなくって・・・」
「よしアタシに任せときなさい!!」
「ホントですか?!ありがとうございます!!」
―3時間後・・・
コンコンッ
「誰だ」
「か~んだっ!」
「モヤシ?何のようだ?」
「えへへ。神田に渡したい物があって。入ってもいい?」
「あぁ。」
神田の部屋は相変わらず殺風景で、備え付けのベッド以外は窓際においてある蓮の花のポットしかない。
「で?渡したいものって何だよ。」
「じゃぁ~ん!!蕎麦です!」
神田の目の前に差し出されたのは魔女がかき混ぜていそうな鍋の中身のごとく、おどろおどろしく、ゴポゴポと煮立っている・・・蕎麦?であった。
今、神田の脳は冷静に状況を把握しようとしていた。
―コレが渡したいものって事は、俺が食うってことだよな・・・・。
これが蕎麦って・・・まさかモヤシの手作り?!
俺の好物を作ろうとしたんだろうけど・・・コレ、蕎麦か?!
作り方も分かんないだろうから、ジェリーが教えただろう・・・・
なのに、コレ?!
蕎麦なんて練って切って茹でるだけだろ?!
どうやったらここまで酷くなるんだ?!
というか、本当にコレは蕎麦なのか?!
リナリーあたりに『コレ、神田の好物なのvv』とか言われて騙されてた
り・・・。
いや、でもさっき蕎麦って言ってたしな・・・
ってことは何?本気でこの蕎麦?を俺に食えと?!
ちなみにこの間0.0015秒!!
「・・・俺がコレを食うのか?」
「ハイ!僕の手作りです!!」
自分の予感が確信へと変わり、神田はさらに追い詰められた。
眼前にはキラキラと期待に満ちた目で見つめる可愛い恋人の姿。
手には黒だか紫だか緑だか見当も付かない色をした蕎麦?。
まさにデッドオアアライブであった。
「(というか、デッドしか残ってねぇ・・・・)」
「さぁ、神田♪召し上がれvv」
ついにその一言を言われ、神田は柄にも無く大滝の如く汗を流していた。
「(・・・見た目はこんなだが、ジェリーが付いていた(たぶん)んだ、死
にはしないだろ)」
ズルルルルル
ついに食べました。
「神田、美味しい?」
「・・・・・・・・」
「神田?」
「・・・・・・・・・・」
「神田っ?!」
「・・・・・・・・・・・・・」
蕎麦を口にした神田は口からタマシイが出て、気絶していました。
その後、医療班の必死の救助で、神田は生還しました。
神田曰く、
「あのときは、三途の川を渡りかけた。」
だそうです。
ちなみに、ジェリーは頑張ったんですが、さじを投げ、逃げたんです。
作り直し回数、数十回。次の日、蕎麦粉が無く、神田はお預けをくらったのでした。
「神田はちゃ~んとアレン君を愛してたのねぇ・・・。」
「あぁ・・・でなきゃあんな蕎麦?食わねぇよ・・・・。」
「何だか可愛そうなコトしちゃった。」
「コレに懲りたらもうユウをいじめるのはやめるさ?」
「何言ってんのよ、ラビ。神田の態度は改善してないじゃない。
さ、次はどうやって神田で遊ぼうかしら?」
「・・・頑張れ、ユウ・・・。」
~fine~
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